東京で暮らす女のとりとめのない日記

暮らしとカルチャー、ミクスチャー

2022-12-02から1日間の記事一覧

真綿のような毒にくるまれて 山本文緒『ばにらさま』

山本文緒さんの小説と出会ったのは、中学生の頃だった。当時習っていたスイミングスクールの近くにはブックオフがあり、親が迎えにくるまで本を立ち読みしながら時間を潰すのが習慣だった。髪の毛から香る塩素と、古本屋独特の古紙の匂い。店内は薄暗く、J-P…