東京で暮らす女のとりとめのない日記

暮らしとカルチャー、ミクスチャー

ドライブ旅行の話 長野編#3 旧三笠ホテルとエンボカのピザ

旧三笠ホテルで明治の面影に触れる

白糸の滝を後にして、次にどこに行こうか車内で話し合い、白糸の滝へ向かう道すがら発見した旧三笠ホテルに行くことに。この旧三笠ホテルは国の重要文化財で、明治時代には「軽井沢の鹿鳴館」と呼ばれていたそう。入り口の受付でチケットを購入し、一歩足を踏み入れると、風格を讃えたホテルが出迎えてくれます。

 現在旧三笠ホテルは、柵や木々に囲まれた場所にありますが、建設当時は果てしなく広がる草原の中に佇んでおり、ホテルからは駅舎がよく見えたそうです。給仕さん達は窓から汽車の到着を把握して、お客様を出迎えるための準備をするなどされていたそう。なんとも可愛らしいエピソードです。

用意されているスリッパに履き替え、右手に進むとロビーが見えてきます。

 

調度品は一部現代のものと差し替えてはあるそうですが、そのほとんどが明治時代から使われているものらしく、暖炉の煤でくすんだ風情やシャンデリアの鈍い光、窓から入る光に照らされた床の艶加減に胸が高鳴ります。

こちらはホテルの受付。なんだかグランドブダペストホテルのワンシーンのようです。ちなみに奥のキーボックスも、明治時代から使われているものだそう。

明治時代、多くの紳士淑女や文豪らが訪れた旧三笠ホテル。ずっとロビーにいると、当時の賑やかさが思い起こされるかのようです。

また、廊下の天井部分に細工された木の梁や、ランプシェードの優しい光がとても印象的でした。

この見学途中、中国人の若いお嬢さん達に写真を頼まれてカメラマン役を行ったのですが、皆さん元気で礼儀正しくて、こちらまで愉快な気持ちになりました。大学の冬休みで旅行に来たそうで、あれから無事に帰国しただろうかとこの思い出を振り返るたびに考えます。彼らの明るく元気に充ち満ちた姿を見て、明治の上り坂を駆け上がっていくような日本人達もこのように溌剌としていたのだろうか、などと思いを馳せました。

それから、客室には「軽井沢彫り」と呼ばれる細工が施された棚や机も展示されていて、こちらもとっても素敵でした。写真に残すのを忘れてしまったので、足を運んだ際はぜひ見て頂きたいです。

明治の文化遺産が悠久の時を超えて、こうして様々な人々を楽しませていることを知ったら、当時の人々はどんな風に思うだろうと、少し不思議な気持ちになりました。

エンボカのピザでランチタイム

旧三笠ホテルを満喫したところで、お腹が空いて来たので軽井沢でそのままランチをすることに。以前から気になっていたエンボカに連絡をしたところ、運良くお店に入れるということでお願いしました。

緑のモダンな玄関を開けるとボタニカルなテーブルアレンジが目に入り、テンションが上がります。

店内は明るく天井が高く、窓から光が差し込んで気持ちの良い空間です。また、カウンター越しには石釜があり、スタッフさんがピザを焼いている様子を見ることができます。

この日は夜にご飯の予定もあったので、店員さんにお伺いして連れとハーフアンドハーフでピザを一枚頼むことにしました。

写真を撮り忘れてしまったのですが、食前に頼んだ炭酸水が美味しかったです。次に行くときは忘れず銘柄を控えておかなくては…

この日頼んだのは松の実と蓮根のピザとキノコとチーズのピザ。どちらも味が濃くてとっても美味しかった!生地は香ばしく、モチモチっとした弾力のあるナポリピザでした。メニューに載っている他のアラカルトもどれも魅力的で、胃袋と時間が許せば長居したかったです。

www.enboca.jp

エンボカは京都・東京にもお店を構えているそうなので、何かの折にまたぜひ伺いたいなと思います。

 

続く