気がつけばもう11月も前半が終わろうとしていて、流れる時間の早さに驚いてしまいます。10月は資格の勉強をしていたこともあって、こうして9月と比較すると外食も旅行もほとんどせず、ほとんど家と職場、時々ジムの往復で淡々と生活していたなと思います。
ところで最近は早起きにハマっています。朝起きてカーテンを開け、檜のルームスプレーをひと吹きした部屋でストレッチをしたり、1日の始まりにコーヒーの美味しいカフェでラテを飲みつつ文庫本を読んだり、早く出勤した分早く退勤してジムに行ったり、気になるバーにお邪魔してみたり、気になっていたレシピで料理を作ったり。
早起きは三文の徳とはよく言ったものですが、特に秋に差し掛かって冷たい朝の空気を吸い込みながら家を出る瞬間は格別で、三文以上どころか百文以上の価値があるなと思います。
人生は仕事と生活で二分できるものではなく、どちらも相互作用し合って成り立っているものと考えていますが、特に今の生活のように資格の勉強をしていると、必然的に生活でも仕事のことを考えざるを得なくなります。そんな時は多少無理をしてでも余暇時間で意識的にセルフケアをしたりリフレッシュをしないと、私の場合脳が仕事からスイッチせず上手く休めないようです。そんな私に早起きの生活は「余暇時間を使って頭を切り替えること」ができる時間としてフィットしていたようでした。
それにしても休む事を意識していないとみるべき美術展、読むべき本などがあっという間に手からこぼれ落ちるように消えていってしまう。本当はそうしたものに触れるために仕事をしているのに。
自分は何をしてリフレッシュしたいか、どんなことに情熱を感じ、一方で心が安らぐかを考え、休み上手になりたいと思った10月でした。
少し話は逸れますが、早起きができるようになったきっかけには、以前夫に合わせていた生活リズムを見直したいことを本人と話し合って、それまで義務感や責任感で行なっていた料理を作ることや食べるタイミング、ジムへ行く時間や就寝時間を自分のペースでできるようになったことも大きかったです。
無意識のうちに「夫との生活のすれ違い」を怖がっていたこと、自分が彼よりも早く仕事が終わるのでその分家事も頑張らないといけないと思っていたこと。
仕事から解放されて帰っても、生活ですら責任と義務がつきまとって自分のペースで動けないことが少しずつストレスとして蓄積されていき、これは自分にとって良くないなと思うようになりました。「子供ができたらそんなこと言ってられないし」と我慢していた部分もありましたが、それはそれで今は今。
仲の良い夫婦であるためにはお互いが依存を許容しつつも、尊重し合うことも必要であり、その線引きは日々模索していくものなのかもしれません。怖がらず我慢せず自分の意思をきちんと伝える事、相手の話をよく聞くこと。
身近にいるひとだからこそ、自分に向けるこまめなケアを相手との関係にもさりげなくできるようになりたいと思った今日この頃でした。
それでは前置きが長くなりましたが9月編です。
ミ・レイ
蒲田のベトナム料理のお店。
孤独のグルメで有名になったティティの姉妹店で、この日は女友達との食事で利用しました。店内の装飾も現地感があり、雑然さとポップさが相まって可愛いかったです。
この右上の見切れている鶏肉とレモングラスを煮込んだピリ辛のものが特に美味しかった!レモングラス大好き。
この他にバインセオも頼んだのですが、具沢山の気前が良いバインセオでボリュームがあり、特別感があってよかったです。ベトナムに旅行に行ってきたばかりの友人が「現地の味だ〜」と言ってくれて良かった。
お酒が飲めなくても料理が楽しめて良いお店でした。
居酒屋 ちょーちょ
週末夫と長野へ出かけようとしていたところ、台風がくるということで急遽ホテルをキャンセルし、いつか一緒に行きたいねと言っていた仙台へ。
あちこち居酒屋を当たったものの、丁度ジャズフェス中ということで殆どのお店に断られてしまい、やっとのことでここにたどり着きました。
シャインマスカットとほうれん草の白和えにレモンサワーで始めます。
シャインマスカットはあまり得意ではないのですが、これなら美味しく食べられる!果物系と白和えの組み合わせって無花果以外では初めてだったのですが、シャインマスカットの皮の食感が良いアクセントになっているし、豆腐の風味とも相性が良いように感じました。家で作るならブラックペッパーをゴリゴリ挽いて白ワインと合わせたいな。
今年初の揚げ銀杏。香ばしくてほっくりした味わいと独特の香りが大好き。小さい頃近所の神社の境内に銀杏の木が沢山生えていて、神主さんがお裾分けしてくださるのがいつも楽しみだった事を思い出しました。
店員さんにオススメされて頼んだとろ鰯。正直鰯なんてどこで食べても美味しいでしょう?と思っていたのですが、ここのとろ鰯はほんっとうに美味しい!
皮はパリッとしているのに身は硬くなっておらず、火入れが完璧。炭火で長時間焼いた良い香りと、コンフィを食べているような柔らかい肉質にびっくりしてしまいました。
帰りにお店を出ようとしたらなぜか入浴剤のバブをいただけたのも面白かったです。
いたがき
ホテルの朝食は抜きにしてでもどうしても来たかった、いたがきのモーニング!
フルーツサンド大好き倶楽部の友人がイチ押ししてくれたので、倶楽部会員としては這ってでも行かねばならぬという謎の使命感に駆られて行って参りました。
夫はタマゴサンドとアボカドとトマトのサンド。確か野菜はいくつか種類があってその中から選べたはず。
トーストされた香ばしいトーストに半熟オムレツが辛子マヨネーズとサンドされていてとっても美味しい。何より驚いたのがアボカドの美味しさ!
個人的にアボカドはあまり得意ではなく、どこのものを頂いても植物性の脂質を食べているね…という感想になりがちなのですが、いたがきのアボカドは熟しすぎず青臭さがなく、まるで溶ける前のバターを挟んで食べているよう。アボカドってこんなに美味しかったのかと驚きました。
さすが仙台市民御用達の青果屋さん…
こちらは私の頼んだフルーツサンド。ミニデザートでメロンのゼリーもついて来ました。
パンはふわふわして柔らかく一口サイズに綺麗に切ってあるのが嬉しい。一口食べて気がついたのですが、ここのフルーツサンドはカスタードクリームを使っているようです。カスタードを使ったタイプのフルーツサンドは初めてでしたが、酸っぱめのフルーツとの相性が存外良くて。途中飽きてくるかな?とも思ったのですが、甘いフルーツが丁寧に使われていることもあって、そういった飽きるようなくどさは感じませんでした。
全体的にフルーツの切り方や味の構成が一口で食べることが想定して計算されているように感じて、どこかのフルーツサンドと既視感がある…と思ったのですが多分千疋屋のフルーツサンドですね。ショーケースの中の宝石のようなケーキもとても美味しそうだったので、仙台へ行った際にはまた伺いたいです。
十六珈琲
夫が立川に予定があるということで付いていき、その帰りに駅前に良さそうなお店を見つけたので入った昔ながらの喫茶店。
繁華街の中に突如として現れるこぢんまりとしたお店のドアを開けると、清潔感のあるテーブルクロスと年季の入った店内が目に入り、心地よく流れるグールドのピアノソナタと居心地の良い空気に誘われます。
この日頼んだのはコーヒーとピスタチオアイスのミニパルフェ。
コーヒーは確か10種類以上あって豊富な種類の中から気分や好みに合ったものが選べます。私は深煎りのものが好きなので、それでお願いしました。
デザートは言わずもがなですが、ここのコーヒーは恐らく今まで飲んだコーヒーの中で一番美味しかった!
酸味が全くなく、ローストされた豆の蜂蜜を焦がしたような香ばしさと不思議なまろやかさ、最後に黒糖のような甘さが余韻として残ります。本当にすごい、こんな美味しいコーヒーは初めて飲みました。
ランチタイムは軽食も行なっているようで、隣の席の男性2人組が仲良く頼んでいたサンドウィッチとパスタもとても美味しそうでした。立川へ行くことがあれば必ず再訪したいお店です。
松本ブルワリー タップルーム
旅行で松本へ行った日、知人に教えてもらったオススメのお店。外のテラス席が気持ちよくて、何より1日歩き疲れた身体にビールが沁みました。
おつまみに地元のネギを使った餃子を頼んだのですが、香ばしくてとっても美味しかった!胡椒だけで食べるタイプの餃子って初めてでしたが、これだけで十分だしビールとの相性も抜群。
空きっ腹に餃子とビールって絶対身体に良くないと思いつつ多幸感を感じてしまう組み合わせのひとつだよねと思います。久しぶりに蒲田の歓迎や金春にもいきたいなと思うなどしました。
瀞(とろ)
松本ナイトの2件目はおでんと日本酒の美味しいお店で。
暖かい店内に通され、カウンターでふくふくと炊かれたおでんを眺めているだけで、とても良い気分になってきます。
この日のお通しはしめじといんげん、茗荷にベーコンの白和え。ビールのあてにも日本酒のあてでもどちらでもいけそうなお通しに「酒飲みの気持ちがわかるお店だ!」とテンションが上がってしまいます。
お箸の入った袋のイラストもチャーミングで可愛い。お店の看板のフォントやデザインとか、使用されているイラストって思わず見てしまう。
頼んだおでんはきくらげにこんにゃく、大根とえのきの石づき。昆布といりこの良い出汁の香りにホッとします。
どれも味の通りが端正で、特に大根がとても美味しかった。辛子も良いですが柚子胡椒を点々と乗せていただくのもまた良い。日本酒がどんどん進みます。
途中メニューにカップ酒があるのに気づき、店主さんに出汁割りができるか聞いたところ、対応はできるが酒そのものがとても美味しいのでオススメはしませんとのこと。
逆に気になってしまって頼んだ大嶺酒造の純米酒ワンカップは、味がかなりどっしりとした旨口で、確かにこれは出汁割りにするのが勿体無いなという印象でした。何よりカップのイラストがとてもかわいい!
おでんがひと段落したところでおつまみに移り、トビウオの燻製と稲こき菜という野沢菜の原種の漬物をいただきます。
途中頼んだ一番右のポルチーニの風味のするお酒がとてもよかった、日本酒なのに本当にポルチーニの香りがして愉しい。えのきの石づきのおでんにとてもよく合いました。
店主さんの人柄も優しくてお店の敷居が低く、かつ帰る頃にはおでんに対する解像度が上がっているようなそんな素敵なお店でした。
きっとこれからの寒い時期、駆け込みたくなる人が増えてくるのだろうなと思います。
コロボックルヒュッテ
長野旅行2日目、目的地付近を散策した後、近くに可愛い山小屋のカフェがあることを聞いてせっかくだからと夫と立ち寄りました。
サイフォンで淹れたコーヒーを美しい高原を眺めながら飲む幸せ。カップの絵も可愛くて頰がほころびます。
この日は外が寒かったのでボルシチもいただきました。煮込まれて柔らかくなった野菜と牛肉がほろほろして美味しい。途中小鳥のさえずりや突風で目の前の草原がキラキラと光を反射してざわめいた光景が本当に美しかった。美味しいご飯と美しい景色を眺め、穏やかな時間を過ごすことができ、いつまでもこうして過ごせたらなと思ったのでした。
ところで隣に併設してある山小屋では宿泊もできるようなので、いつか宿泊してみたいです。改めてアウトドア愛が再燃したりもしたので、今年は冬山登山や冬キャンプにも勤しみたいなとも。
そろそろ結婚式まで1年を切ったので体型管理も頑張りつつ、ハレの食事と普段の食事でメリハリをつけて楽しんでいきたいと思います。
今月も美味しいものにたくさん出会えますように。