東京で暮らす女のとりとめのない日記

暮らしとカルチャー、ミクスチャー

冬の福島旅#4 猪苗代湖のしぶき氷と真冬の鶴ヶ城

流石に朝から湯巡りをしすぎたせいで湯疲れしてしまったので、運転は夫にバトンタッチ。助手席でうとうとしていると、いつの間にか道の駅猪苗代についていた。

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食べたのは喜多方ラーメン。以前この道の駅でお蕎麦を食べた時も思ったけれど、いちいち食事が美味しい。付き合いたての頃、夫に「喜多方市内で食べる喜多方ラーメン以外は喜多方ラーメンじゃない」といってから「これは喜多方ラーメンですか」とチェックされるようになってしまったのだけれど(でも本当にそうだと思う)ここのラーメンは結構いい線をいっていたと思う。懐かしいあっさりとした味で、身体がポカポカとあたたまった。

Information

店名:道の駅猪苗代
住所:福島県取麻郡猪苗代町大字堅田字五百苅1番地
URL:http://www.michinoeki-inawashiro.co.jp

道の駅を出た後は、夫のリクエストで天神浜へと向かう。この時期にしか見れない「しぶき氷」が見たいらしい。

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天神浜の駐車場に車をとめると、スノーポールに起き上がり小法師を模したカラーコーンがひっかけてあった。ほっぺたが赤くてかわいい。

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そのまま林の中を湖を目指して歩いていく。日光が木々に遮られて届かないので、人が通って踏み固められた道はそのままアイスバーンになっていた。

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一応ビブラムソールのウィンターブーツを履いていったものの、それでも何回かつるつると滑った。祖父ならこういう時でもポケットに手を突っ込んだままサクサク歩いていけるのに、と思いつつ不器用なペンギンのようにのろのろと進む。

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途中、雪原には誰かが作った雪だるまがあって癒された。ここなら冬のあいだはずっと溶けないから、わびしくなくていい。

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意外にも川の水は凍らずにとうとうと流れ続けていた。確かこういう時は水のほうがあたたかいんだっけか…と思いつつ、触る勇気は出なかった。

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どんどん手足が冷えてきて、わずかな陽のひかりさえありがたくなってくる。徐々に林の木々がまばらになってきて、もうすぐ湖が近いことに気がつく。そのまま進むと目の前が一気に開けてきた。

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ついた!猪苗代湖だ!湖越しにはゆうゆうとした磐梯山が見える。山の方から風が吹いてきて気持ちがいい。いい眺めだなぁ。

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周りを見渡すと立派なしぶき氷があちこちにあり、自然が造りだす彫刻の美しさにため息が出る。

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このしぶき氷は、西からくる強風によって猪苗代湖の湖水が木の枝や岸辺に付着し、そのまま凍ったことで生まれる自然現象らしい。隣でちびっこが「エルサのお城だ!」とよろこんでいて微笑ましかった。

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木々に付着したしぶき氷も迫力があって凛々しいけれど、私は岸辺やブロックに付着したしぶき氷も趣があって好きだ。細やかなレースカーテンのように垂れ下がった氷柱の群生が生き物のようで可愛らしい。

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しかしこの猪苗代湖の壮麗なこと!ちょうど陽が落ちはじめてきた頃で、一刻ごとに水面の表情が変わっていくのが印象的だった。

最後にもう一度しぶき氷と磐梯山、そして猪苗代湖を目に焼き付ける。

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ちなみにこの湖の近くにはキャンプ場もあって、この日も静かにキャンプを楽しんでいる人たちを何人か見かけた。テントやロッジだけでなく貸し別荘もやっているそうなので、のんびり散策したい時には泊まるのも楽しいかもしれない。行きたいところ、泊まりたいところばかり増えてしまうな。

さて、本来なら帰宅する予定だったものの、夫の希望で雪の鶴ヶ城を見てから帰ることに。そのまま車に乗り込んで、天神浜から鶴ヶ城へと車を走らせる。

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2年ぶりの鶴ヶ城は思い出よりずっと小さく見えた。西側の城を見てから改めて鶴ヶ城を見ると、会津藩の財政は決して豊かではなかったことに気づく。坂道が凍っていて、滑りそうになりながら一生懸命登った。

坂を登りきると、見知らぬおじさんが近づいてきたのでなんだろうと思っていると「あの、ふくろうに興味ありませんか」と声をかけられた。予想外の声かけに驚いて話を聞くと、近くの林の中に梟がいるらしい。せっかくなので案内してもらうことにした。

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この中央の木の、二股に分かれている部分に梟はいるという。目を凝らしてしばらくすると、どこにいるかがわかってきた。

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この写真ならわかりやすいだろうか。ふわふわの梟が枝にとまっている!くりくりとした目元が愛おしい。うわー、初めて見ました!とおじさんに言うと、とても嬉しそうだった。なんという種類の梟なのだろう?願わくばお腹の部分に顔をうずめたい。時間が許せばずっと見ていたいくらいかわいかった。この他にも城の近くでは季節ごとに様々な野鳥が観察できるらしい。

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うっかり梟に時間をさきすぎてしまって、気がつくと最終入場時間の5分前になっていた。気がつかずに歩いていると、入り口にいたお姉さんが「もしお城の中を見られるなら、まだ受付に間に合いますよ」と声をかけてくれた。ありがとうございます、でも今日は外だけ見ていこうと思って、というと「そうなんですね、次回お時間があればぜひ」と微笑まれた。さっきのおじさんといい、お姉さんといい、会津の人は優しい。

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雪の鶴ヶ城は漆喰の色と相まって、冴えざえとした白さだった。名前の効果もあって、真っ白な鳥が羽ばたいているようだ。

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場内は一面の雪景色。これからもっと雪深くなっていくのだそう。何度も雪に足を取られながらえっちらおっちらと歩く。

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場内の広場は開放してあって、昼間は子供が遊びにくることもあるらしい。私も小さな雪だるまをこっそり作っておいた。今頃雪に埋れてしまっているだろうか。

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帰りに振り返るとちょうどライトアップが始まった頃で、桜色に染まっていく鶴ヶ城がみえた。去年も一昨年も福島で春を過ごすことが叶わなかったので、かみさまがごほうびに見せてくれたのかもしれない。しかし何年東京で過ごしても、やっぱり福島の春が恋しい。

今年は福島で桜を見れますようにと祈りながら、郷愁を断ち切るように東京へと車を走らせた。