東京で暮らす女のとりとめのない日記

暮らしとカルチャー、ミクスチャー

干し鱈の滋味がしみわたるプゴクで朝食を 東銀座「たらちゃん」

最近ひとりで朝食を食べることにハマっている。感染リスクが少なくて、静かに美味しいご飯を食べられる場所を探した結果、早朝の人がいない時間帯のお店に行って、黙々と朝ごはんを食べるのがいい気晴らしになることに気がついた。

最近気に入っているお店のひとつに東銀座の「たらちゃん」がある。韓国料理のプゴクを専門に扱うお店で、名前の由来はメインに使われてる干し鱈からきている。チャキチャキとした店主が切り盛りするお店は、カウンターが4席とソファ席が2箇所で構成されていて、そのこぢんまりとした雰囲気が落ち着く。気がつけばその居心地の良さに何回か足を運んでいた。

お店は東銀座駅のA7出口を出てから、歩いて約3分くらいの場所にある。以前焼き鳥屋だった場所をリノベーションして作られたらしく、素朴な店構えがかわいらしい。大きく窓をあしらった入口は、韓屋を思い出すようなあたたかみのある造りが印象的だ。お店に入ると左手にあるキャッシュレス専用の機械があるので、まずはそこで注文してから席につくシステムになっている。

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お店のメニューはプゴクの定食(1,100円)のみ。確か交通系電子マネーとPaypayは確実に使えたはず。券売機でチケットを受け取ったら、それをカウンターにいる店員さんに渡して空いている席につく。運が良ければソファ席が空いているので、誰かと来るときはそこを利用してもいい。この日は老夫婦がソファ席に座っていて、「とても懐かしい」「こういうのが食べられるなんてね」と会話していた。仲睦まじい様子が微笑ましい。

一人の人や、直接料理を作っているところを見たい人はカウンター席がおすすめだ。一枚板のカウンターにはとうもろこし茶がポットで置かれているので、そこから各自空いているグラスにセルフサービスで注ぐ。席について5分もしないうちに、目の前に定食が運ばれてきた。

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真ん中に置かれたスープがお店の名物プゴクだ。干し鱈を戻した出汁と共にスープにしたもので、いい香りがふんわりと漂ってくる。それ以外に左から大根の水キムチとアミの塩辛、ネギのキムチと白菜のキムチ、そして炊き立ての白米がよそわれてくる。白米はフードロスを考慮して少なめにされている。小食にとってはありがたい。もちろん「もっといけます!」という元気な人は、無料でおかわりもできるので安心してほしい。ネギのキムチも白菜のキムチもセルフサービスで、食べられる分だけ小皿に盛り付けることができる。こちらもおかわり可能。卓上にキムチが漬かった箱が用意されているので、そこから各自取り分ける寸法だ。

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なんと言ってもこのプゴクがとっても美味しい。注文が入ってから仕上げられたスープは卵がふわふわで、出汁と馴染んでまろやかだ。干した鱈は噛めば噛むほど甘味がじんわりと感じられる。塩分が控えめなので食べ飽きることもない。朝起きて、お腹がペコペコの状態に優しく染み渡るおいしさ。この日、隣の席の男性がスープを一口飲んだ後「うめぇ〜」と呟いていたのが印象的だった。
もし味を変えたくなった時は、運ばれてきたアミの塩辛を足して調整することもできる。アミの出汁と塩気が加わることで、スープの旨味がより重層的になる。ぜひ試してもらいたい食べ方だ。

ちなみにこのプゴクは二日酔いにもいいらしい。確かにベロベロなるまで飲んで起きた朝に、このスープを飲んだら生き返りそうな気がする。またタンパク質が豊富かつ脂質は少なめなので、食事制限中の人にもおすすめしたい。興味を持ったらぜひ訪れてみてほしい。一日の始まりに滋味深いプゴクを飲むと、なんだかとってもいい日になる気がする。

Information
店名:たらちゃん
住所:東京都中央区銀座3-13-5鈴木ビル1階
営業時間:7:00〜14:00(スープ売り切れ次第閉店)
URL:https://www.instagram.com/tarapugok/
備考:店内はキャッシュレス決済のみ