東京で暮らす女のとりとめのない日記

暮らしとカルチャー、ミクスチャー

2023年に習慣化してよかったこと

買ってよかったものの話をしようとすると家の話になってしまうので、2023年は習慣化してよかったことを話そうと思います。

2023年に習慣化してよかったこと

日々、パン作り

2023年はとにかくパンを作った。元々はいちいちパンを買いに行くのが面倒だという気持ちと、これを家で作れるようになったら食費を抑えられるという考えがきっかけだったのだけれど、いざ始めると思いのほか楽しく結果的にベイクオフ道を邁進することになった。

特に好きなのが発酵の工程。小麦に水とイースト菌を加えただけで、生地がぷくぷくと勝手に膨らんでいく様子は何度見ても楽しい。パン作りではガラスのボウルを使っているのだけれど、側面に気泡ができていく様子は見ていて飽きることがない。昔、山田詠美がエッセイで大福のことを生き物のようでかわいいと表現していたことがあったけれど、発酵していくパン生地を見ているとそれに近しい気持ちを感じる。

始めたての頃は凝ったものを作ろうとしていたけれど、回数を重ねるほど自然と作るものが「毎日食べたいものかつ楽しく作れるもの」に洗練されていったのもいい経験だった。結果として今作っているのはカンパーニュとライ麦パン、それからベーグルとプレッツェル。こうして特別なことが日々になじんでいくと生活にいとしさが増す。

写真は私が焼いたベーグルで作ったワカモレトースト。栗原はるみさんのレシピなのだけれど、あまりにも美味しくて去年は何回も作った。

Duolingoで英語の勉強

去年の秋頃からDuolingoを使って英語の勉強を習慣化するようになった。正直なところ近年の英語ツールの発展はめざましく、もはや文章の校閲はGrammaryで、翻訳はDeepLで確認すればある程度は事足りる。けれど自分自身ができるようになればもっと作業を効率化できるし、ツールを使ってアウトプットした情報の真偽も楽に判断できるようになるはずだ。何より英語で過不足なくコミュニケーションを取れるようになりたい。そんな想いが後押しした。

始めてみるとDuolingoは勉強を習慣化させるアプリケーションとして本当によくできていて、毎日楽しく学習できた。ランキング形式で評価されるので焦燥感に火がつくし、プレイするたびにレベルが上がるので達成感もある。人間のやる気は仕組みでデザインすることが可能なのだと感じる。あまりにも体験がよかったので、思わずDuolingoの求人を探したこともあった。

それからゲーム内では男性のキャラクターが”My husband…”と言ったり、”They”が「彼女たち」と訳されることがある。セクシュアリティジェンダー規範について頭では理解しているつもりでも、咄嗟に反応しようとすると固定観念で選択肢を選んでしまうこともしばしばあった。そんな自分に気付けるのは、このゲームをやっていてよかったことの一つだと思う。

週末のデート

付き合っていた頃は夫と会えるのが週末だけだったので、金曜になると彼が住んでいるマンションの近くで待ち合わせをして、ふたりが好きなバルや居酒屋でデートをしていた。その後、結婚してはじめて住んだ街は引っ越してからすぐにコロナが流行し始めたので、結局その土地の飲食店をほとんど知ることができないまま去ることになってしまった。わたしたちが次に選んだ街ではお気に入りのお店を見つけたい。何より私が優とデートをしたかった。

最近は私の中で第二次チェーン店ブームが発生しているので一緒に付き合ってもらっている。始めは一緒に楽しめるか不安だったけれど、結果として杞憂に終わったこともうれしかった。先日行ったお店はワインが売りのチェーン店だったのだけれど、優がメニューを見ながら「じゃあ味わいが違うものを順番に飲んで、その中から自分が好みだと思う物を探してみようかな」と言っているのを見て、改めて素敵な人だと感じた。自分の好みとは違うシチュエーションでも能動的に楽しみ方を見つけようとする彼を見ていると、私もそうでありたいと思う。

なにより外食をしているとデートをしている感があるし、関係性が新鮮な視座でリファインされていくように思う。ついでに自炊のインスピレーションも湧くしでいいことづくめ。願わくば、これからこの街でふたりのお気に入りが見つかりますように。

休日のベランダモーニング

秋から始めたベランダモーニング。晴れた日の朝にベランダに出て朝食をとるだけなのだけれど、とても楽しくていい気分転換になった。もともと休日の朝ごはんが大好きなのだけれど、ベランダでいただくといっそう特別感があり、自分で自分をもてなしているように感じる。爽やかな朝陽を浴びながら朝食を食べていると、不思議と深い会話も増えていく。

これまでベランダでは植物を育てるくらいだったのだけれど、引越し先のベランダは清潔であかるく、もはや第二の部屋のように使い倒している。今までより空が近くなり朝日が心地よく感じられるようになったこと、ときどき鳥が飛んでいく様子を眺められることがお気に入りだ。晴れた日はハンモックで揺られながら読書をしたり勉強をしたりしている。

写真は優が作ってくれたチョコバナナクレープ。最近買ったビアレッティのミルクフローサーは牛乳を攪拌するとかなり泡立つので、いつも入道雲を乗せたようなカフェラテになってしまうのだが、それも営みとしていとしいと思う。

週に1回ジムで運動をする

去年の秋頃から夫と一緒にパーソナルトレーニングに通い始めた。誘ったのは自分なのにもかかわらず、なぜか途中から夫の方がやる気を出し始め、最終的には私が引きずられるようにしていくように。とはいうものの、週に1度身体を動かすだけで体力がつき元気になってきたのでやってよかったと思う。コロナが流行って以降は会社がリモートワーク前提となり、下手すると家から一歩もでることがない生活を続けていたせいで、かなり体力が落ちていたことを実感する。

最近は食生活にもより気をつけるようになって、なるべく野菜が多めの食事をしたりアルコールを控えたりと生活習慣も改善されてきた。特にアルコールはよほどのことがない限り取らないようになった。酔っ払って食べ物の味がわからなくなるならちゃんと味わって食べたいし、翌日に響くような飲み方は次の日が楽しめなくなるので控えたい。こうして節制しつつ楽しめる範囲をキープしていると、大人もとい中年になったな!と実感する。それがうれしい。

2024年にやめたい習慣、始めたい習慣

やめたい習慣

ダラダラとSNSを見てしまうこと

今年は朝起きてIGを見ることをやめたい。

きっかけは昨年、資格の勉強で追いこみをかけていたとき。そんな状況でもSNSを見てしまう自分に気付いて「他人の人生をウォッチすることに自分の時間を割くのはもったいない」と思ったのだった。昔はSNSを通じて友人を作りたいと意気込んでいた時期もあったけれど、今はすでに出会ったひとたちや周囲の人間関係で満たされつつある。おしゃれなお店もトレンドの服も結局は雑誌から情報を得ているので、情報収集としてSNSをやるメリットもなくなってきた。

そんなわけでアプリを見る時間を減らすために、年明けにほとんどのアカウントをミュートにするということをやった。フォローしているアカウントをミュートにしているとTLが更新されないのでわざわざ見たいものしか見なくなり、惰性でスクロールすることがなくなる。SNSを開いてしまうことは避けられないので、そうなったあとの行動を変える仕組みを作ると習慣も変えやすいように思う。

惰性でショッピングをすること

特に欲しいわけではないものを惰性で購入するのはやめたい。

特にわたしは仕事でストレスが閾値を超えたり、生理前になるとなぜか無駄なショッピングをする傾向がある。例えばそれはスーパーで買うお菓子だったり、プチプラのパックだったり。そういうときは「試してみたらいいものかもしれない」という期待値で買うのだけれど、いざ買っても食べなかったり、在庫として放置してしまうことがよくある。なにより「試してよかった!」と思うことは8割無い。

それが楽しい行為ならいいけれど、私の場合はだんだんと生活に無駄なものとして澱のように溜まっていくタイプなのだと気がついた。今年は必要十分なものだけを買う、そのサイクルで出会って良かった物は再度購入する方法に変えていきたい。

始めたい習慣

エッセイのようなブログを月に1本書く

去年このブログを書いて、自分が考えていることや感じたことをフレッシュな状態で言葉に残すことは、感情や思考の整理や棚卸しになるのだと気付いたことがあった。つくづくSNSと違ってブログは文字をタイピングしながら思考を掘り下げていくのに向いているツールだなと感じる。

もともと私は親しい人たちに相談をしても愚痴をいうことがあまりない。なんとなく相手を自分の感情のゴミ箱にしてしまうことに抵抗があり、かつ自分のパーソナルすぎる部分を他人に開示することに躊躇いがある。このコミュニケーションはかなりManlyだなとも思う。

そんなときに以前、私がいいなと思っているINIというアイドルグループのメンバーが「(ずっと忙しくてやるべきことに追われていると)自分のしたいこととか好きなことがわからなくなる」と言っていて、ハッとしたことがあった。実際に仕事で望まれる人間像をやっていると、本当の自分が見えなくなって途方にくれたことがあったからだ。

そんなこともあったので、今年は自分と対話するようなエッセイ形式のブログを書いて、自分の感情を深く知っていく機会を作りたい。パーソナルなことも含まれるので始めるなら課金性にしようと思っているけれど、その分中身は自分らしく自由にやってみようと思う。

定期的に本を読むこと

去年はあまり本を読めず、その代わり漫画ばかり読んでいた。去年の1月にガッサーン・カナファーニーの『太陽の男たち』を読んでひどく感情がかき乱されてしまい、この気持ちを整理しようと思っていたら10月にイスラエルパレスチナ侵攻が勃発し、茫然としているまま年が開けてしまった。大いなる哀しみに、今もなす術なく荒涼とした想いでいる。

また資格の勉強に生活のリソースを持っていかれていたこと、仕事で脳が疲弊していて文字が読めなかったこともあり、結局読めたのは5冊程度だった。しかしこうして本を読まずに過ごしていると、なんとなく日常に物足りなさがある。端的に言うと自分の内面がうまく耕せていないように感じる。

そんな時、年明けにSNSをフォローしている方がプルーストの『失われた時を求めて』を1ヶ月に1冊読み進めて完走したとつぶやかれていた。私以上に忙しいはずなのに、時間を捻出して読書を楽しんでいるひとがいる。その様子に感化されつつある。

わたしも今年はいつか読もうと思っていた本を中心に読書を楽しんでいきたい。なによりこうして読みたい本がまだまだあるということに、生きることへの活力が湧いてくるように感じる。

おわりに

こうして振り返ると、去年は色々なことを習慣化できていたなと思う。お金や時間をやりくりするなかで、ちいさな楽しみを見つけることのたのしさを知った一年だった。

けれどもっと良くできることがあるはずだし、時間の使い方もわたしの喜ばせ方も知っていくようにしたい。日々のできごとを新鮮に感じ、生活を工夫しつつ最大限に味わうこと。そうした延長線上に人生の豊かさがあればいいと思う。

いまよりもっと遠くにいくために、そしてよりよい人になるために、こうした習慣の積み重ねを今年もたのしくやっていきたい。皆々様、遅ればせながら今年もよろしくお願いします。

 

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